日蓮宗について

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日蓮宗とは

私達の宗派日蓮宗は、鎌倉時代「日蓮聖人」によって開かれました。お釈迦様が説かれた妙法蓮華経(法華経)をよりどころにし、その法華経の功徳は、南無妙法蓮華経のお題目に集約されていると日蓮聖人は教えられています。この法華経とお題目を信仰のもととし、世界の平和、人類の幸福を願うものであります。

この法華経には、お釈迦さまの本当の心があらわされており、すべてのお経が含まれています。まさに、この世を生きるための仏教の”教えの集大成”とも呼べるものです。日蓮宗の宗祖・日蓮聖人は、法華経こそが困難な時代を生きるあらゆる人々を救う最も尊いお経であると、説き続けられました。

全ての仏さまに感謝し、手を合わせるのが、日蓮聖人が説いたお題目=「南無妙法蓮華経」の世界です。「南無」とは、一心に仏を信じることで、「妙法蓮華経」の五字には、お釈迦さまが多くの人を教え導いた智慧と慈悲の功徳が、全て備わっているといわれています。全てに備わる「仏の心」を信じ、この「南無妙法蓮華経」のお題目を口に出して唱えることで、自分のなかにある「仏の心」をも呼び現していこうとしているのです。

日蓮宗の成り立ち

宗祖日蓮聖人は、貞応元年(1222)、現在の千葉県天津小湊にお生まれになられ、16歳の時に近くの清澄寺にてご出家されました。

日蓮聖人が生きた鎌倉時代は、飢饉や流行り病、天災などが相次ぎ、また幕府と朝廷の権力争いが続く混乱の時代でした。そんな中、幕府や朝廷の後ろ盾を得て多くの仏教宗派が教えを広めます。ところが、世の中の混乱は一向に静まりません。為政者は加持祈祷に頼りっきりで民衆の生活を改善する努力を放棄し、一方の寺院は自らの特権にしがみつくばかり。もはや人々は現世の救いをあきらめ、来世に望みを託すしかないというありさまでした。

この状況に日蓮聖人は世の安穏を実現する教えを探し求め、京都の比叡山などで仏教の研鑽をつまれます。その中で多くの仏教経典の中から妙法蓮華経(法華経)こそが、お釈迦様の真実の教え、仏教の神髄であると確信され、信仰の中心である根本教典とされました。

建長5年(1253)4月28日、全国各地の研鑽から帰られた32歳の時、ご出家された清澄寺の旭ヶ森の山頂に立ち、登る朝日にお題目(南無妙法蓮華経)を唱えられ、法華経お題目の伝道を誓われました。日蓮宗では、この日を日蓮宗誕生の日として定めております。